キャリアデザイン入門

 

 p16 キャリアの客観的側面:職務経歴書に書く一行一行

   キャリアの主観的側面:自分は何者か?

p32 プラトンは能力を「我々や他のものすべてのものをして、それぞれがなしうるところのことを、なしうるようにさせる力」と定義した上で、「知恵」と「勇気」と「節制」を能力の要素としている。

p111 マタラゾ(J.D.Matarazzo)による採用面接の実験がある。面接官が無反応に聞いていたときと、意図的に大きくうなずきながら聞いていたときとでは、応募者の発言は50%増えたという。うなずくという行為は、単純な行為でありながら、相手の言葉を受け止めている、相手に興味を持っているということを示す雄弁なものである。

p122 「自分の意見を主張する」ということと、「他者の意見に耳を傾ける」ということを一つの場で同時にできることが統率力のキーテーマである。

p127 EQ(Emotional Quotient) の定義には「自分自身の情動を知る」「感情を抑制する」「自分を動機づける」という対自己能力的要素が入っていたが、このようなEQのメッセージは大変新しいものだったのである。

p128 感情制御力:①セルフアウェアネス 自分の感情や気持ちの揺れを理解し、言葉で表現する、②ストレスコーピング 自分に合ったストレスの処理法を身につける、③ストレスマネジメント 緊張感やプレッシャーをむしろ力にかえてしまう

p133 自己効力(self-efficiency)という言葉は、バンデューラ(A.Bandeura)が提唱した概念である。人がある行動をとるとき、二つの予測が働くという。①自分のとる行動によってある結果が生じるという予測(=結果予測)、②うまく行えるかどうかという自分の遂行行動に対する予測(=効力予測)

p140 対自己能力を高める上で基盤となるのは、「安定した生活のリズム」であると思う。同じ時間に起き、同じ時間に寝る。きちんとバランスのとれた食事を摂る。適度に体を動かす。太陽を浴びる。そんな当たり前の生活が大事なのだ。