ニュータイプの時代

 

ニュータイプの時代 新時代を生き抜く24の思考・行動様式

ニュータイプの時代 新時代を生き抜く24の思考・行動様式

  • 作者:山口 周
  • 発売日: 2019/07/04
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 p37 ビジネスは基本的に「問題の発見」と「問題の解消」を組み合わせることによって富を生み出しています。過去の社会において「問題」がたくさんあったということは、ビジネスの規模を規定するボトルネックは「問題の解消」にあったということです。

ビジネスが「問題の発見」と「問題の解決」という組み合わせで成り立っているのであれば、今後のビジネスではボトルネックとなる「問題」をいかに発見し提起するのかがカギになります。

p46 人類学者の丸山真男は『日本文化のかくれた形』の中で、日本人の基本的な態度は「キョロキョロすること」だと指摘しています。いつも、どこか外側に自分のところよりも上位の文化があって、「善いもの」は常に外部からやってくる、という基本的態度です。

p49 イノベーションは課題にはなり得ません。なぜなら課題を解決するための手段がイノベーションだからです。

p55 野球のアナロジーで考えてみれば、バッターが打席に入った際に狙うのは、まず何よりも「ヒットを出て塁に出る」ということ、数学的な表現を借りれば「得点の期待値を上げる」とういことでしかありません。

>いきなり場外ホームランは打てない

p72 非連続な変化に対して、専門家の予測というのは「原理的に外れるのが当たり前だ」ということです。

p82 資本と比べた労働に固有の性質は、価値の可変性にある。 加護野忠男『経営の精神』

p83 一般的な人材アセスメントではコンピテンシーを測定するインタビューや360度評価を通じて対象となる個人の能力を数値化し、その結果に基づいて登用・育成・配置の意思決定を行います。このアプローチは極めてアメリカ的であり、非常に合理的に聞こえるかもしれませんが、それこそ「浅知恵」というべきであり、非常に大きな問題を内包しています。決定的なのは、人間が発揮している能力を静的なものとして捉える、その世界観です。

p88 スティーブ・ジョブスはアップルのミッションを尋ねられた際に「人間の知性にとっての自転車をつくる」と答えています。

p105 マル二木工の「HIROSHIMA」

p145 筆者の問題意識をシンプルに記述すれば、「記号の意思決定があまりにも論理偏重に傾くとパフォーマンスは低下する」ということになります。

p166 「わがままこそ最高の美徳」ヘルマン・ヘッセ

p171 自然や人間の本性に合致するかどうか、その決定が「真・善・美」に則るものであるかどうかを重んじる法哲学自然法主義と呼びます。

p215 イノベーションの歴史を振り返ると、この「命令を受けたエリート」VS「好奇心に突き動かされた起業家」という戦いの構図がたびたび現れます。そして、多くの場合、本来であればより人的資源、物的資源、経済的資源に恵まれていたはずの前者が敗れています。

p250 スピノザは、何が「良いこと」で、何が「悪いこと」なのかを決めるのは、各々にとってのコナトゥス(自分らしい自分で居続けようとするエネルギー)によって決まると考えた。

p269 オストロムの主張を簡単にまとめれば次のようになります。すなわち「動物を放牧する牧草地、漁場、灌漑設備、森林などの共有資源を管理する上で、個人は自らひっ迫した状況にあっても、大抵の場合はコミュニティの利益を個人的な利益よりも優先し、また短期的な状況の改善よりも長期的な共有資源の保全を優先する」

p286 スティーブ・ジョブスは、カリグラフィーの美しさを知っていたからこそ、「なぜ、コンピューターフォントはこんなにも醜いのか?」という問いを持つことができました。あるいはチェ・ゲバラプラトンが示す理想国家を知っていたからこそ「なぜキューバの状況はこれほどまでに悲惨なのか」という問いをもつことができました。

p332 そもそもリーダーシップは本来、権威によって生まれるものでありません。それは問題意識によって生まれるものです。

両利きの経営

 

両利きの経営
 

p007 「探索」と「深化」

p072 漸進型イノベーションのために必要なのが、優れたオペレーション上の専門知識、規律のとれたアプローチ、迅速な問題解決、短期集中といったスキルだ。

p095 ベゾスは顧客経験を高める改善を徹底的に重視し、自社が定める価値観の中で明確に打ち出してきた。それは、顧客満足へのこだわり、倹約の徹底(飛行機ではビジネスクラスに乗らない)、行動偏重、オーナーシップ、社内政治の禁止(他の人のアイデアを横取りしない)、事実に基づく反論スタイル(パワーポイントの使用を認めず、提案とアイデアは六ページ以内の文章にまとめる)、といった価値観だ。

p097 物流はコモディティか、コアコンピタンスかという重要な戦略的な問題が浮上した。コモディティだとすれば、なぜ投資するのか。サードパーティのベンダーが持つ機器やソフトウェアを利用すればよいではないか。これに対する判断は、アマゾンが本当に顧客に価値を提供するつもりなら、物流が組織能力であるべきだ、というものだった。

p105 「誰かを雇用するたびに、その人が次の雇用者のレベルを引き上げなくてはならない。そうすれば、全体の人材プールは常に向上していく」(アマゾン)

p107 ベゾスは語る。「ゆっくりと安定的に進んでいけば、時間とともに、どのような挑戦にも食い込んでいける。(中略)私がすべてのアイデアを持っているわけではない。それが私の役割ではない。私の役割は、イノベーションの文化を構築することだ」と。

p280 成功事例から抽出された、両利きの経営を実践するための四つのポイントとして、戦略的意図、経営陣の関与・支援、組織構造、共通のアイデンティティを挙げている。

p381 失敗の原因は、資源や戦略的インサイトがなかったからではない。むしろ、明確に異なる二つのゲームを同時にできなかったから、という場合が多かった。 

愛を伝える5つの方法

 

愛を伝える5つの方法

愛を伝える5つの方法

 

 5つの言葉:肯定的な言葉、クオリティ・タイム、贈り物、サービス行為、身体的なタッチ

p33 恋愛から来る執着心の平均寿命は二年である。

p34 もし本当に皆が恋愛の熱にうなされ続けたら、深刻な社会問題になるでしょう。

経験学習リーダーシップ

 

部下の強みを引き出す 経験学習リーダーシップ

部下の強みを引き出す 経験学習リーダーシップ

 

 p1 適切な「思い」と「つながり」を大切にし、「挑戦し、振り返り、楽しみながら」仕事をするとき、経験から多くのことを学ぶことができる

p3 マネジャーが陥りやすい1つ目の落とし穴は、「部下や後輩の弱みを克服させようとする」ことです。

p4 「強みの心理学の父」といわれているドナルド・クリフトンは「弱みを克服しても『-10』を『-4』にしか引き上げられないのに対し、強みを伸ばせば、同じ努力量で『+10』を『+40』にすることができると」と述べています。

p9 「強み」に着目する大切さ

 ①強みを生かすことで、人は「ポジティブな結果」を生み出す(心理学)

 ②部下の強みを引き出すことが「マネジャーの役割」である(経営学

 ③人材の強みを生かし、社会に貢献することが「善」につながる(哲学)

p10 セリグマンは、クリストファー・ピーターソンと共著で『強みと美徳(Character Strebgths and Virtues)』という本を出版し、個人の持つ「強み」を見極めて伸ばすことが幸福な人生につながることを提唱しています。

p12 マネジャーの第一の務めは、人材の強みを引き出すことである(ドラッカー

p14 「善は、小は個人性の発展より、進んで人類一般の統一的発達に到って、その頂点に達する」(中略)「我々が内に自己を鍛錬して自己の真体に達すると共に、外自ら人類一味の愛を生じて最上の善目的に合う様になる、これ完全なる真の善行というのである」

p68 「美点凝視」

p139 「失敗しても失敗しても成功しろ」(YKK創業者 吉田忠雄

p140 「弱みの無意味化」

 ①弱みの影響が出ないように役割を見直す

 ②強みを用いて、弱みを補完する

 ③弱みを補完してくれるパートナーを見つける

 ④職場において、メンバーの強みに応じて役割や責任を決める

 ⑤(最後の手段は)トレーニングによって弱みを平均レベルに上げる(熟達させる必要はなく、パフォーマンスを阻害しない程度)

p181 つなぐ/わたす/つくる⇒成長を促す業務

p203 3ステップモデル:①部下と一緒に事実を確認し、②部下が感じたことに共感し、③その上で、何が良くて何が悪かったのかを評価し学びを引き出す

p206 メモをしながら聞き切る

p211 「『なぜ、なぜ』という質問をする場合には、相手を問い詰めるのではなく、『どうして~なんだろうね?』と一緒に考える姿勢を心がけています。

p213 マインドマップというソフト

p222 リフレクション・エクササイズのプライベート・バージョン

 職場の中でペアを2つつくる→最近1か月の間でプライベートにおいて「少し嬉しかった出来事」思い出す(1分間)→まず一人が、「少し嬉しかった出来事」を語る(2分間)→次にもう1人が、「少し嬉しかった出来事」を語る

なぜ人と組織は変われないのか

 

返却期限が来たため第1部(”変われない”本当の理由)まで。

P37 主体客体インタビュー

 

再度借りて第2部(変革に成功した人たち)まで。 2021/5/11