組織は変われるか

著者の加藤雅則さんはCTI初期メンバー。非常にリアルな組織開発の現場。まずは1on1のトレーニングを薦めている。

p22 業績不振で経営が傾いているような状況では、組織開発の出番はない。この場合は「有事の組織変革」、つまりチェンジ・マネジメントやリストラが求められるだろう。組織開発の実践者によって、いりいろな考え方があると思うが、「戦略がうまくいっているときにこそ、将来を見据えて組織開発を行うべき」だと私は考えている。
p32 私の考える組織開発は、原因を特定することが目的ではなく、試行錯誤による当たらしプロセスを生み出すことが目的だ。
p35 私たちがなお解決できずにいる問題のほとんどが、「技術的問題」ではなく「適応課題」だということ。(ロナルド・A・ハイフェッツ他「最難関のリーダーシップ」)
p37 組織開発の原則・経営トップから始める ・各層のコンセンサス ・当事者主体
p54 三階層の投入 ・担当部長クラス ・中堅課長クラス ・若手メンバー
p65 「本音→本心→本気」という循環
p86 トップは伝えているつもりだが、現場には伝わっていない。「伝える」と「伝わる」は一字違いだが、組織開発の現場で、よく直面する現象である。
p90 社長、役員、部長、課長へと想いをつなぎ、各層が組織の課題を自分の問題として捉える試行錯誤のプロセス
p111 対話は議論や会話とは別物。議論は意思決定、会話はコミュニケーション、対話は合意形成
p125 「あるべき姿」から入ると、語り手は他責思考になりがちで、聞き手にとっては「どの口が言ってるんだ?」と、しらけてしまう。