「ダイナー」「アマデウス」

ダイナー 特別版 [DVD]

大好きな映画の一つに「ファンダンゴ」があるが、ＤＶＤを買おうかと思いアマゾンをサーチしていてヒット。バリー・レビンソン監督でケビン・ベーコンが主役（準主役？）ということでハズレはなかろうと借りてみた。が、ファンダンゴと較べてしまうせいか、ややがっかりな内容。何度か見れば味が出てくるタイプの映画か。

アマデウス [DVD]

確か中学生の頃に、「これからは”本物”の映画を観よう」と心に決めた時に、最初に劇場でみた映画。その年のオスカーを最多授賞した作品。実に二十数年振りに観たわけだが、やはりこれは傑作。凄く映画らしい映画だと思う。監督のミロス・フォアマンは巨匠に挙げられる一人だが、アマデウス役のトム・ハルスも素晴らしい。もっと評価されていい俳優だと思う。

主役のサリエリは「神はモーツァルトにのみ才能を与え賜うた」と嘆きアマデウスの死後、実に三十数年苦しみ続ける。しかし、世間的にはサリエリも十分過ぎるほどの成功者だ。努力だけでは到達し得ない領域があるし、そこに到達できないことを死ぬほど妬むのも人間の性か。心まで病んだサリエリが、行き着いた精神病院で多くの患者を目にし「おまえ達を受け入れる（I absorb you）」と独白する。ようやく彼の魂が解放・救済される瞬間だ。