p12 ベゾスは、アマゾンが新市場を開拓するための戦略のアイデアを得る過程を「作物のタネをまくようなものだ」とか「袋小路に入り込むようなものだ」とか描写する。新しいチャンスは実際に動く中で発見される。
「ほとんどの試みは袋小路だとわかる。しかしほんの時たまだが、狭い路地を入っていくと思いがけずに広大な市場へ通じる広い通りに出くわすことがあるのだ」
p14 他の多くのCEOと異なり、新しいことに挑戦するときに、ジェフ・ベゾスと上級幹部(社内でSチームと呼ばれている)は、精密な財政的なモデルを作って利益を予測したり、投資効果を判定したりはしない。
「表計算ソフトにいくら数字を入れてみたところで、現実の人間が新製品に対してどういう反応を示すか予想できっこない」とベゾスは言う。
p16 デビット・ガレンソンはこうした人々に「概念的イノベーター」と「実験的イノベーター」の2種類のタイプがあることを突き止めた。(中略)ガレンソンには、もうひとつのタイプ、実験的イノベーターのほうが数多く表れるし、より興味深い対象であると感じられた。
p20 「何が起業家を起業家たらしめているか」サラス・サラスバティ―
p86 最近の心理学的研究によれば、完全主義には2種類あることがわかってきた。健全な完全主義と不健全な完全主義という。
「卓越性、事前の計画、きちんと整理された生活を求める傾向が強ければ強いほど、その人物の心理的健全性や人生に対する満足度は高く、気分は楽天的である傾向が強い」アパラチア州立大学ロバート・ヒル教授
p175 「私たちが指摘したスキルを一語に要約することができる。『知的好奇心』だ」創造性との相関が強いスキル 欧州経営大学院ハル・グレガーソン教授
p265 アラン・ケイの有名な言葉に、「未来を予言するもっとも確実な方法は、それを自分で創り出すことだ」というのがある
p266 「小さく賭けろ」とは、「失敗を恐れず試行錯誤を繰り返せ」ということだ。
p54 三つの自己表現の特徴:非主張的、攻撃的、アサーティブ
⇒HDSに似てるかも
p92 ものの見方、考え方
・人は誰からも好かれ、愛されなければならない
・人を傷つけてはいけない。そんな人は咎められる。
・ものごとはうまく解決されるべきで、それができないのはよくない。
・危険や恐怖に出会うと不安になり、何もできなくなる。
・過去の経験は生涯にわたって影響を与え、現在の感情や行動を規制する。
・ものごとが思い通りにならないとき、耐えられなくなるのは当然だ。
⇒アンコンシャス・バイアスに使えるかも
p139 DESC法:Describe, Express/Emphasize, Specify & Choose
P68 変化は起きる
変化を予期せよ
変化を探知せよ
変化にすばやく適応せよ
変わろう
変化を楽しもう!
選んですばやく変わり再びそれを楽しもう
ようやく読了。学びの多い良書だった。結局、ヒューマン系のリーダーシップを推しているように思ったが、同意できる。
p54 社会学者マックス・ウェーバーが一世紀前に主張したように、長続きする組織は一人のカリスマ・リーダーを戴く組織ではなく、組織全体にリーダーシップを醸成している組織なのだ。
p56 興味深いのは、われわれが知る限り、どんなに優れたリーダーでもすべてのEQコンピテンシーを兼ね備えた人物はいない、という事実だ。
p145 ボヤツィスによる自発的学習の理論
p146 努力目標を立て、試行錯誤と反復練習を続けていくためには、頼れる他者の存在が必要なのだ。
p151 やる気や希望を起こさせるのは、前頭葉前部の左半分だ。(第二章)
p192 最終的には、二人とも臨んだ技術を習得することができた。方法が違っただけのことだ。ディンギーの船主の方は実際に経験しながら学ぶ方法を好み、もう一人の方は最初に頭で理解してから練習を始めるスタイルを好んだ。
コルブによると、一般的な学習スタイルは次の四つだという。
実経験、考察、モデル構築、試行錯誤
p249 「広角設問法」
p275 周囲と共鳴するビジョンを打ち立てるには、リーダーはまず自分の気持ちを知り、さらに他者の気持ちを知ることから始めなければならない。数字(たとえば市場の動向)だけでは、人々の心に響くビジョンを構築するには不十分なのだ。